ARCHICAD22で「塗りつぶし」要素を「ゾーン」に変換しています。
普通にはできないので、Grasshopper Live Connectionを使っています。
2D塗りつぶしを3Dゾーンに変換したい。
ARCHICADで作業をしていると、「2D塗りつぶし」を3D要素である「ゾーン」に変換したいときってありませんか?
例えば途中まで塗りつぶしで作っていて、やっぱりゾーンにしたくなったり、
私の場合は、DWGで受け取った2Dデータのハッチを分解、塗りつぶしに変換し、それをゾーン化したいという事がありました。
例えば以下のように2Dから持ってきたりした場合、 「塗りつぶし」要素で部屋がゾーン分けされています。
これをゾーンに変換するには、通常、一個一個手でなぞっていく必要があります。たしかマジックワンドでも一気にはできなかったと思います。以下の図の場合、塗りつぶしが90個くらいあるので、手動では結構手間です。。
ARCHICAD-Grasshopper Live Connectionで変換する。
「2D塗りつぶし」を「ゾーン」に変換するのはデフォルトの機能ではできないので、ARCHICAD-Grasshopper Live Connectionプラグインを利用します。
全体の作業工程は以下の動画のような感じです。GHのファイル自体は非常にシンプルです。
※ARCHICAD-Grasshopper Live Connection プラグインのインストール方法は以下の記事で紹介しています。
GHコンポーネントの解説
ざっくり、コンポーネントの意味合いを解説します。
- ①「Fill」 ここにARCHICADからの塗りつぶしを入れます。場所はGHの「ARCHICAD」タブ>「Parameters」グループ>Fillです。
- ②「Deconstruct 2D Fill」 これで塗りつぶし要素をいろいろな情報に分解します。場所は「Deconstructグループ」にいます。
- ③「Zone」 ZoneをARCHICADに出力するコンポーネントです。場所は「Design」グループにいます。
- ④「Polygon Center」 Zoneを出力するときに、ゾーン毎にゾーンスタンプを打つ場所を指定しないといけないので、書く図形の中心を取得してゾーンに渡しています。GHデフォルトのコンポーネントです。
- ⑤「Zone Settings」 いろいろとゾーンのセッティングができます。場所は、「Setting」グループにいます。
ざっとこんな感じです。Polygon Center以外はほとんどLive Connectionプラグインのコンポーネントですね。(^^♪
ARCHICADから情報を参照すると作業効率化の可能性が広がる。
以上が、「Grasshopper Live Connectionを用いて2D塗りつぶしを3Dゾーンに変換するTips」になります。
以下、補足になりますが、、、
先日髙木さんのセミナーに行って初めて知ったのですが、Live Connectionでは今回の記事のようにARCHICADからGrasshopperにデータを持っていくことができる双方向のプラグインなんですね。
これを利用すると今回のように、ARCHICADでは微妙にできなかったことができるようになるので、Live Connectionは、デザインの開発だけではなく、作業効率化にもかなり使えると思います。
今回はゾーン生成まででしたが、ゾーンの輪郭線から、(少しデータの整理は必要ですが)、壁を一気に自動生成したり、スラブを一気に自動生成したり、という事ができるようになります。これは大規模建築物における実務では結構な作業効率化になります。例えば、広範囲で間仕切りの位置が変わったりした場合、ゾーンさえ設定しておけば、あとは一気に立ち上げたりができるようになります。
また、
- 塗りつぶし→ゾーン
- ゾーン→塗りつぶし
- 梁→壁
- 柱→梁
- 塗りつぶし→スラブ
- スラブ→屋根
など、要素を自由に横断して変換していけることになり、あまりあとのことを考えずにとりあえず好きな要素でモデリングしていき、必要な時にプラグインで変換する、という事が可能になります。
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