Archicad 22 がインターナショナル版のウェブサイトで公開されています。
本家サイトのプレビューをもとに、Archicad22の新機能、改善点を紹介できればと思います。
カーテンウォールツールが刷新
今年のアップデートの目玉はカーテンウォールツールです。
ワールドプレミアのイントロダクションを見ても大幅な刷新が行われていることがわかります。昨年の階段、手すりツールの刷新もそうでしたが、より柔軟にまた、パラメトリックに操作できることを目指して改良が行われています。動画を見ていると、カーテンウォールツールをArchicadの要素ツールのひとつというより、意匠設計のファサードデザインのオペレーションの核として使えるようにしようという意気込みが伝わって来ます。
おそらく、よりパラメトリックな操作を行いたいときは、「Grasshopper — ARCHICAD Live Connection」と刷新されたカーテンウォールツールを組み合わせたり、というような流れになるのではないでしょうか。
より速く&よりスムーズな2Dナビゲーション
ドキュメンテーションの際の2D図面の描画、特にパンとズームの速度、スムーズさが改善されています。
地味ですが、重要な改善です。
パラメトリックカスタムプロファイル
プロファイルマネージャー(断面形状)が改良され、ひとつの断面形状から、パラメトリックに部材の寸法をカスタムすることができるようになりました。断面形状の使い勝手が格段に向上しそうです。
式ベースのプロパティ
要素のプロパティおよびカスタムプロパティに四則演算などの式を導入できるようになりました。個人的には、あればいいなと思っていた機能だったので、公開が楽しみです。
式の答えだけでなく、式自体も表示できるのであれば、かなり使い道が広がりそうです。
その他の改善点
そのほかにも細かい機能の改善がなされています。
階段ツール、手すりツールの改善
ArchiCAD21で刷新された階段ツールと手摺ツールが改善されています。建築家からのフィードバックに基づいて改善されているとのこと。前回アップデート時ではカバーしきれていなかった点をおそらく一年かけて改善したものと思われます。
「属性マネージャ」の改善
属性マネージャに検索バーが追加されています!(これも、以前よりほしいと感じていた機能です)
また、以前の属性マネージャーは情報の書き出し、取り込みがメインだったのですが、属性マネージャーからの、各要素の編集もより詳細に行えるようになっている印象です。属性マネージャはArchicadのBIM的な要素をまとめて一覧できる場所なので、ここが充実していくことは非常に有用なことだと思います。
そのほかにもIFCによるARCHICAD要素のプロパティのインポートとエクスポート、Windows 10での高解像度サポート、Rhino-Grasshopper-ARCHICADツールセットなど、BIMならではの要素の強化がおこなわれています。
日本での発売は?
Graphisoftインターナショナルのサイトでは、すでにv22の発売が配布が始まっています。現在各国ごとのローカライズがおこなわれており、日本での発売は、例年通り9月ごろになるのではないでしょうか。
BIMソフトは年々改良がおこなわれ続けている進化途中のソフトであり、ついていくことはなかなか難しいと感じることがあるかもしれませんが、バージョンが上がるごとに操作が楽になっていっていくので、矛盾するようですが、楽をするために頑張る、ということがこれからも求められていくと思います。
ともあれ、v22の9月の日本でのプレミアを楽しみに待ちましょう!!
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